
自由な京大で竞技と学业を両立
理论的思考でフォームを考える
2020.02.13 THU
2019年10月にドーハで开催された世界选手権男子20办尘竞歩で优胜し、同种目の东京五轮代表に决まった山西利和さん。高校时代に竞歩の才能を开花させ、2013年の世界ユース选手権(现鲍18世界选手権)10000m竞歩で金メダルを获得。翌年2014年に京都大学工学部へ现役入学を果たしてからも、数々の记録を残しています。そんな京都大学でも异色のアスリート卒业生に、大学が自身に与えた影响や竞歩への想いをうかがいました。
1996年京都府生まれ。堀川高校(京都市中京区)卒业后、2014年に京都大学工学部物理工学科(机械コース)に进学。陆上竞技部にて日本インカレ10000m竞歩での2回の优胜のほか、日本选手権で学生新记録を树立した。2018年、実业団陆上竞技部のある爱知製钢株式会社に入社。スペイン?ラコルーニャで开かれた国际陆连グランプリ竞歩(男子20办尘竞歩)、カタール?ドーハで开催された世界选手権(男子20办尘竞歩)で日本人初の优胜を获得。东京オリンピック内定を果たす。
工学部で学んだ「コントロール」
の発想を、竞歩の动きに活かす
京都大学では工学部物理工学科に所属。机械制御という分野を専攻しました。机械やその回路を自分たちが思う理想の形に动かす、つまりコントロールする方法を研究する分野です。电気信号や电圧の强さで机体の动きが変わるのを制御する。その中でノイズによりズレが生まれたら、フィードバックして理想のところに戻す、というようなことを繰り返す研究です。昔から数学が得意で选んだ分野でしたが、理论を自分の中に落とし込んだうえでその手札をくるくる回すというかカチャカチャやるというか、そういう作业が昔から性に合っているんだと思います。
でも机械制御の分野のコントロールという発想は、すごく竞歩という竞技に通じるものがあるんですよ。理想とする动きやフォームに自分の体を意図的に持っていく。その中で理想に沿わない动きが出てきたら、フィードバックしてちょこちょこ直していく。そういうところが似ているんじゃないかな(笑)。さらに竞歩はルールの缚りが厳しい竞技なので、理想のフォームを追求することとルールの缚りの二つの制限の中で、どう最适な动きを作っていくか…。そういう侧面から竞技を捉える考えを持つようになったのは、工学部での学びの影响かもしれません。
京大时代の山西さん(左)。当时よりフォームのチェック?改善には力を入れていた。
练习内容をデータ化して
トライ&エラーを繰り返す
大学卒业を前に始めたのが、自分の练习内容をデータとしてまとめる取り组みです。练习の量と质…日々の练习で何办尘歩いてタイムはどうだったのか、という数値を记録して、データ検証しやすいよう自作の简単なプログラムでグラフ化してまとめています。プログラムといってもとても简単なものなので、大っぴらに言うのは耻ずかしいんですけど…(笑)。
练习データとレースの结果を検証することで、良かったレースとそうでないレースとの因果関係を比较できます。そうすれば、いいパターンの倾向が见えてくるんじゃないかなと考えて始めたことであり、多少のパターンや倾向は少し见て取れるようにはなってきました。ただ、今后に役立つかどうかは未知数。またデータだけに振り回されないよう、まず前提として「自分の体が生きて动いている」ということを意识するようにしています。自分の体の状态やその时々の调子を见极めた上で、次に何をするかの判断の一助としてデータを使うという考え方ですね。自分の体を把握しておくことはアスリートとして大事なことです。
アスリートとして何を成し遂げるか
それが、これからの课题
今现在の目标として今掲げているのは、东京オリンピック金メダルです。所属している爱知製钢は実业団の中でも竞歩に取り组む数少ない公司のひとつ。大きなレース前には、社长をはじめ大势の方々が壮行会で激励してくださるので励みになっています。
ただ、もし金メダルを获って世界一になったとしても、そこからどうするのかは考えなければいけないなと思っています。アスリートとしてまず果たすべきは、竞技力を高めて世界大会で胜つこと。でもそれで终わってはいけないと思うんですね。アスリートは社会の中でどのような価値や役割を果たすべきなのか。陆上竞技を通じて自分が何をすべきなのか。まだ结论は出ていないのですが、たとえば竞歩のようなマイナーな种目でもきちんとその魅力が评価される仕组みや価値観であったり、お金や政治に影响されない领域でスポーツが社会の中で果たす役割を见つけて、后世へとつなげていければということは考えています。
自分が何をするか。何を选択するか。社会人になると练习やレースだけに纯粋に集中しにくくなります。そう思うとやはり大学时代は自由でしたね。特に京大は学生の本分である勉学に対しても本当に「自分次第」なので(笑)。勉强したければ勉强できるし、それ以外のところをフィーチャーしようと思えばひたすらそこに没头できる。自己责任ではありますが、「勉强より今は竞歩だ」っていうときは时间をそっちに充てることができた。そういう「何をしてもいいところで何を选択するか」という自由がある特殊な大学だったと思います、京都大学って。
そんな京大を卒业して2年が経ち、东京オリンピックを代表选手として、それも20代前半というとてもいい年齢で迎えることができて嬉しく思います。巡り合わせに恵まれたといえばそれまでなんですが、このタイミングで竞技ができる以上は「世界一を」と努力してきました。目指す以上は胜つしかないと思っています。
世界选手権金メダルとともに撮影。山西さんは、东京オリンピック、そしてその先についても语ってくれた。
山西利和さんが学んだ京都大学工学部では、教育と研究の环境を整えるために寄付を募っています。ぜひともご支援を赐りますようお愿い申し上げます。







