第25代総長 松本 紘
鈴木咲衣(すずき さきえ)さん、塩尻かおり(しおじり かおり)さん、本日は、京都大学優秀女性研究者賞「たちばな賞」の受賞、おめでとうございます。この栄誉は、お二人が研究に注がれた並々ならぬ精進の結果が認められた結果だと確信しています。今後も、ますます研究に邁進し、一つの地点に留まることなく、さらに大きく飛躍し、国内はもとより国際的にも、京都大学を代表する研究者の一人となっていただくことを切に期待しております。
また、先ほど、今回の表彰から、この「たちばな賞」の趣旨にご賛同いただきました株式会社ワコール様より、副賞として「ワコール賞」を贈呈いただきました。ワコール代表取締役社長の安原弘展(やすはら ひろのぶ)様には、本日、ご多忙にもかかわらずご臨席賜り、誠にありがとうございました。高いところからはなはだ失礼とは存じますが、厚く御礼申し上げます。
さて、この京都大学优秀女性研究者赏は、女性研究者の研究活动への支援と研究环境の充実?整备を目的として立ち上げた女性研究者支援センターが実施する支援事业の一つとして、京都大学の顕彰制度と位置付け、创设いたしました。「たちばな赏」は、女性研究者の広汎な研究活动の中で、分野を限定することなく研究业绩を评価して顕彰する制度であり、他の大学には见られないたいへんユニークなものです。选考委员会の先生方にとっては、学内から推荐のあった、様々な研究领域における优れた研究の中から、学生部门と研究者部门について、1名ずつに绞って选ばなければならないということで、毎年、たいへんなご苦労があると伺っております。
「たちばな赏」と称され、表彰楯などにデザインされている橘の花は、平安时代、御所の紫宸殿の前に植えられていた「右近の橘、左近の桜」と称されるなど、古来より珍重されており、今日では文化勲章の5弁の花のデザインにも用いられております。昭和天皇の「桜は散るところに価値があるが、文化は永远であるべき」とのご意向を受け、常緑树の悠久性、永远性は文化の永久性に通じることから橘によるデザインになったとされています。これらに因んで、若手の女性研究者を顕彰する京都大学优秀女性研究者赏においても、受赏者の研究を讃えるとともに、优れた女性研究者が辈出され、その活跃が永続的なものとなるよう祈念し、「たちばな赏」の呼称をつけました。
京都大学では、平成21年度より、次世代研究者育成支援事业「白眉プロジェクト」を设けて、学问の新たな潮流を拓くことのできる広い视野と柔软な発想を持つ创造性豊かな人材を毎年度20名程度特定教员として採用し、自由な研究环境を与え、全学的に支援をしております。毎年度、国内外から500名前后の応募があり、倍率20倍を超える狭き门なのですが、过去「たちばな赏」を受赏してからこの难関を突破した者が2名いますし、今回受赏されました塩尻かおりさんは、22年度から白眉プロジェクトで採用された方です。白眉プロジェクトが、この「たちばな赏」と同様に、京都大学における优秀な女性研究者养成の一跃を担っていることを大変喜ばしく感じます。
明日3月3日は雏祭りです。女の子のすこやかな成长を祈る节句の年中行事で、京都大学では、毎年この日を(今年は休日に当たるため、前日の2日になりましたが)「たちばな赏」の表彰式とし、この行事を続けていければと思っています。
最后になりましたが、本日の、第4回「たちばな赏」表彰式にご出席くださいました皆様にも、京都大学の目指す方向性をご理解いただき、女性研究者育成支援事业にご协力?ご支援いただけますようお愿いするとともに、この场におられる若手女性研究者の皆さんも、今回、受赏されたお二人の研究者の后に続き、京都大学のさらなる発展に贡献してくださるようお愿いをして、総长としての挨拶に代えさせていただきます。